クークと、母の柴犬ハチ子を
ドッグランに連れて行った時の事です。
すでに何匹かの先客が居て、
1頭のハスキー犬の男の子が、にこやかに近寄って来ました。
しかし、クークは遊びたくない様で、
何度寄って来られても、尻尾を下げ、困った顔をして
ハスキー君から離れて行きます。
母が用事でランから出ると、ハチ子はランの入り口で
母が戻るまで、忠犬ハチ公よろしくお座りをして待ちます。
母が歩いて行った方をじーっと見つめながら。
ハスキー君、今度はハチ子が気になり
そばに寄って行きましたが、
ハチ子は「私にかまわないで」と、
座って入り口の方を向いたまま
鼻にシワを寄せてヒクヒクさせています。
ハスキー君は尻尾を振りながら
ハチ子のそばから離れません。
ハスキー君を避けていたクークが
ハチ子の横に行き、
ハスキー君に向かって吠えました。
「やめてあげて!」
そう言っているように見えました。
尻尾を振りながら、移動してくれないハスキー君に対して、
間合いは詰めずに クークが歯をむき出して見せると、
とうとう諦めて向こうへ行ってくれたのです。
その後からは、ハスキー君がそばに来ても
気にせず遊ぶことが出来ました。